医療機器の欧州市販後臨床フォロアップ(PMCF)調査
このページでは以下の質問項目に沿って解説します。
市販後臨床フォロアップ(PMCF)調査とは何ですか?どんなときに行わなければならないのですか?
PMCF調査と臨床調査との違いは何ですか?
EUで新たに施行されたMDR(医療機器規則)では、PMCFの要件がどのように変わりますか?
医学的、科学的根拠に基づく正当な理由がある場合を除き、医療機器製造業者は、PMCF(市販後臨床フォローアップ)調査を行い、欧州で市販許可を得ている製品に関して追加情報を収集しなくてはなりません。PMS(市販後調査)計画内で示すPMCF戦略概要は、欧州医療機器規則(MDR 2017/745)の遵守に不可欠です。
しかし、新しい要件に困惑し、混乱している事業者が多くあります。Emergo by ULのクリニカルチームが、医療機器のPMCF調査のコンサルティング支援をします。
欧州で市販している医療機器のPMCF調査はいつ実施すればいいのですか?
PMCF調査は、CEマーキング認証取得機器の残存リスクの可能性を調査し、また、機器の長期的臨床性能に関して、データを収集して確証を得るためのものです。
PMCF調査が必要となる場合の例は以下のとおりです。(これ以外の場合でも調査が必要となることがあります。)
- 機器のCEマーキング認証において新たに承認された適応症や効果効能表示の安全性/臨床性能を確認する場合。
- 機器やラベリングに大きな変更がされたが、ノーティファイドボディがCEマーキング取得前調査に追加する調査は必要ないと判断した場合。
- 機器のクラス分類レベルが上がった場合。
- 市販後調査活動で、安全性、臨床性能、もしくは有効性に疑問が生じた場合。
- CEマーキング取得前の安全性や臨床性能調査に不十分な箇所があった場合。
- 長期安全性や性能、または類似機器ですでに同定されているリスクに関する質問に回答する必要がある場合。
- ノーティファイドボディや規制当局が要求した場合。
Emergo by ULは、PMCF調査の必要性を判定いたします。ノーティファイドボディとの話し合いが必要になる場合もあります。弊社はこの話し合いもサポートします。
医療機器製品のPMCF調査要件を査定
MDRでは、PMCFがより重視され、PMCF関連規則の遵守を証明する手続きも変更されています。現行MDDでは受け付けられたデータが、新MDRでは不十分とされる場合があります。米国、欧州に拠点を置くEmergo by ULのコンサルティングチームは、PMCF調査や臨床データ分析のエキスパートです。
エマーゴのサービス例:
- PMCF計画と必要な文書の作成支援
- 市販後臨床フォローアップ調査の目的を明確化
- ノーティファイドボディと事前に相談し、お客さまの調査計画が確実に承認される内容であるかどうかの確認作業
- 調査設計及びプロトコル作成支援
- 費用対効果を最大限考慮し、調査承認取得に必要となる書類の提出
PMCF調査要件および欧州規則遵守についての詳しい情報は、弊社までお問い合わせください。
PMCF調査に関する良くある質問
PMCF調査と臨床調査の違いは何ですか?
臨床調査とPMCF調査には多くの類似点がありますが、決定的な違いもあり、それにより多くの事業者はPMCFを選択しています。PMCF調査では、機器はすでにCEマーキング認証を得ていて、意図した目的に沿って使用されています。一方、臨床調査では、調査に使用される意図した目的において、機器はまだCEマーキング認証を得ていません。ただし、臨床調査でも、PMCF調査と同様の患者・使用者の保護や高水準の倫理規範が求められます。欧州PMCF要件に関する詳細は、こちらのホワイトペーパーをダウンロードのうえご参照ください (英語のみ)。
機器のCEマーキング事前調査を完了していない場合でも、PMCF調査を行うことができますか?
原則としては、可能です。PMCF調査が必須となる場合もあります。詳細を慎重に検討したうえで調査実施することをお勧めいたします。
すべての機器でPMCF調査を実施する必要はあるのでしょうか?PMS(市販後調査)の実施もすべての機器で必要でしょうか?
最初の質問の答えは、「いいえ」です。PMCFの必要性については、慎重な査定、検討が必要です。2つめの質問の答えは、常に「はい」です。上記ご質問の違いついて、詳しくは弊社までお問い合わせください。